F5 GLOSSARY

Time to Live (TTL)

TTL (Time To Live)とは、あるデータが破棄されるまで時間や、処理の繰り返し回数の上限を意味します。インターネットの世界で使われた場合には、大きく2つの使い方があります。

1つはIPパケットのTTLです。IPv4ではヘッダの中にTTLというフールドが用意されており、パケットが送信されてからルータを1つ通過する毎に、この値が1ずつ減じられていきます。TTLが0になると、このパケットは破棄されます。つまりIPパケットのTTLとは、パケットが何回ルータを通過できるのかを規定する、いわば「パケットの寿命」を示す数字だと言えます。これはルーティングがループ状態になった場合に、通信相手に到達不可能なパケットが永遠にネットワーク上で存在することを、防止するためのメカニズムです。なおIPv6ではこれと同様のフィールドを、TTLではなく「ホップ リミット」と呼んでいます。

もう1つはDNSレコードのTTLです。インターネット上でドメイン名を管理・運用するために使用されるDNS(Domain Name System)は、委任と呼ばれる仕組みで管理対象のドメインを分割し、複数のDNSサーバが連携して名前解決を行っています。自分自身でドメインを管理しているDNSサーバを「DNSコンテンツ サーバ」、DNSコンテンツ サーバに問い合わせを行いその結果をクライアントに提供するDNSサーバを「DNSキャッシュ サーバ」と呼びます。DNSコンテンツ サーバは、自分が管理しているリソースの情報(レコード)に対し、秒単位でTTLを設定できます。DNSキャッシュ サーバは、TTLで指定された時間内に同じ問い合わせを受けた場合には、DNSコンテンツ サーバに問い合わせを行うことなく、自分がキャッシュとして保存していた情報をクライアントに提供します。

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