F5 Office of the CTOの一部であるAdvanced Threat Research Center of Excellenceは、インターネットの悩みの種であり最も蔓延している脅威の秘密を明らかにすることに重点を置いています。ATRCoEは、脅威インテリジェンスに注目しているF5 Labsを補完する存在であり、サイバーセキュリティのリスクについて外部の視点を取り入れた先進的な脅威の研究を実施しています。この研究は、サイバーセキュリティの分野で説得力のあるソート リーダーシップとインサイトを生み出すために分析されます。
Aditya Sood博士が率いるこの新しいグループは、すでに高度な脅威を発見し、Virus Bulletin、Elsevier Magazines、BlackHat Arsenalなどの複数の出版物や、Texas Cyber Summit、BSides Berlin、Hack-in-Paris、Secure 360、Virus Bulletinなどの業界をリードするセキュリティ会議で研究を発表しています。代表的なものを以下にご紹介します。
チームは、脅威に関する研究者と開発エンジニアで構成されています。
ATRCoEチームは、脅威の戦略的、運用的、戦術的、分析的側面に着目しています。高度な脅威がもたらすビジネス リスクと影響を理解することで、その脅威の研究テーマを決定します。次に、その脅威を詳しく分析し、TTP(技術、戦術、手順)、KSA(知識、スキル、能力)、AIL(攻撃インフラストラクチャ、ランチパッド)を見つけます。このような状況で、一般的な手口を研究することにより、チームは研究の土台を作り、それに取り組む上で最善のアプローチを決定します。このアプローチは防御的なもの、攻撃的なもの、あるいはハイブリッドなものとなる場合があります。採用する技術は、プロアクティブ、リアクティブ、またはその両方を組み合わせたものです。また、オープンソース ツールを構築し、さまざまなセキュリティ ポータルや会議で研究成果を発表することで、脅威インテリジェンスを共有しています。
研究テーマの選定方法は、社内で開発したTRIG(Threat Research and Intelligence Generation)フレームワークに基づいています。この研究は、インターネット上で現在進行中の高度な脅威との関連性に基づいて選択されます。ゼロデイ脆弱性を含む、深刻で大きく報道されている高度な脅威は、緊急性が高く、F5の製品に影響を与えるため、最も注意を払う必要があります。たとえば、ATRCoEは、国家的敵対者が特に使用するAZORult、Collector-stealer、Blackguardなどの高度な脅威を分析しました。
さらに、ATRCoEは、サイバーセキュリティの課題に対処するためのML/AIの使用に向けて力を注いでいます。たとえば、F5のセキュリティ データ ウェアハウス内で、DNS(ドメイン ネーム サーバー)とHTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)のログの大規模なセットを構造化した形式で分析し、データを調べて、興味深い脅威のアーティファクトや脅威の状況における傾向を見つけ、現在の課題を理解します。例として、COVID-19のテーマを使用したフィッシング サイトに関するチーム発表の研究成果や、Project AstraのDGA検出の調査などがあります。
このチームは、社内設計のカスタム スクリプト、nmap、masscan、wireshark、tshark、bro、Radare2/Cutter、Ghidra、pythonなどのオープンソース ツール、Burp proxyなどのエンタープライズ ツールをはじめとするさまざまなツールを分析、自動化、インテリジェンス活用に利用するハイブリッド アプローチを実践しています。
_____
このような研究の性質上、新しいコンテンツがいつ発表されるかを予測するのは難しいのですが、近いうちにこのグループから詳細が発表されると思われます。