デジタル トランスフォーメーションは、テクノロジーの進化を伴うビジネスの取り組みです。この取り組みの過程で、デジタル ビジネスは、手動による方法から自動実行に運用を移行することによって可能になります。
攻撃者は絶えず巧妙化しているため、セキュリティ関連のテクノロジーがこの自動化の最前線にあるかもしれませんが、実際は運用もそれほど遅れているわけではありません。例えば、デジタル機能をオンデマンドで拡張するオートスケーリングへの依存について考えてみましょう。かつては、デジタル資産のキャパシティを外部システムで管理すべきかどうかについて論争が繰り広げられたこともありました。
本当のことです。
今日では、少しの疑問も持ちません。私たちは、インフラストラクチャ スタックの一部としてオートスケーリング機能を受け入れるだけでなく、期待を寄せています。
そのため、自動化を進めると最終的には当たり前のものとして受け入れられると考えるのは、極めて論理的です。デジタル エクスペリエンスを提供して安全性を確保するリソースを手作業で管理することの価値は、ある時点で限界に達し、信頼できるテクノロジーへのシフトが求められるようになるでしょう。
私たちはInfrastructure as Code(IaC)アプローチには価値があると考えています。IaCを採用することで、導入頻度の面で大きなメリットがあることが当社の調査で明らかになりました。組織の半数以上(52%)がインフラストラクチャをコードとして扱っており、そのような組織では導入頻度が2倍になります。さらに、完全に自動化されたアプリケーション導入パイプラインを持つ組織の割合は4倍になりました。
これは注目すべき重要な関係性であり、適応性の高いアプリケーションのビジネス上のメリットを享受したいと考える企業にとっては重要な能力となっています。
Infrastructure as Codeとイベント駆動型のInfrastructure as Codeの違いは、基本的に導入のトリガーとなるものです。
ほとんどの企業は、手動の方法からInfrastructure as Codeによる自動化へと移行していますが、導入のコントロールは維持しています。つまり、導入をトリガーするには、依然としてオペレータが必要となります。押しボタン式の導入です。
イベント駆動型のアプローチでは、イベントに基づいてトリガーが自動化されます。例として、オートスケールを考えてみましょう。構成の変更やワークロードの追加などの実際の展開は、イベントがトリガーとなります。このイベント(定義された限界値を超えたとき)が、自動化されたワークフローのトリガーとなります。
このプロセスがアプリケーション全体に拡大されたとしたらどうでしょうか。つまり、すべてのワークロードと、それを提供したり保護したりする関連テクノロジー サービスを意味します。許容可能なデジタル エクスペリエンスの定義をパフォーマンスが下回っているというイベントが発生しているとします。このイベントは、地球の反対側に「アプリケーション」を自動的に導入する必要があることを示しており、完全にリモートな場所で導入を実行する自動化されたワークフローを起動します。
これは(コンピュータ)サイエンス フィクションではありません。このようなアプリケーション全体(ワークロード、インフラストラクチャ、サポート サービス)の自動導入では、Terraformなどのオーケストレーション ツールを使ってパブリック クラウドに展開されることが多くなっています。構成アーティファクトはリポジトリから、コンテナはライブラリから、シークレット(証明書と鍵)は安全なボールトから引き出されます。これは自動的に行われます。これこそがInfrastructure as Codeの本質であり、構成、ポリシー、シークレットをコード アーティファクトのように扱い、導入パイプラインの自動化を可能にしています。
現在、自動化されていないのはトリガーです。現在のイベントは「オペレータがボタンを押した/コマンドを入力した」というものです。将来的にイベントは、時間帯、特定の場所での需要、地域のパフォーマンスになるでしょう。
これは、将来的にアプリケーションを適応性の高いものにするための重要な要素です。つまり、イベントに自動的に対応し、サービスレベルの目標を達成するためにロケーション、セキュリティ、キャパシティを適応させることができます。統一されたコントロール プレーンを備えたEdge 2.0は、企業がこの目標を達成するために、複数のクラウド、エッジ、データ センタのリソースを利用する手段となるでしょう。
イベント駆動型のInfrastructure as Codeは、適応性の高いアプリケーションのメリットをビジネスに活かす上で欠かせない機能となるでしょう。