PUMA North Americaは、話題の新製品の発売をスニーカー ボットに妨害され、顧客の失望を招き、サイトは数時間にわたってダウンしていましたが、F5 Distributed Cloud Bot Defenseを導入することで攻撃者に勝利し、PUMAのロイヤル カスタマーのエクスペリエンスも向上しました。
スタイルとパフォーマンスの両立、これは稀有なことです。鮮やかなアシストと素晴らしい得点力で知られる、バスケットボール チーム、シャーロット・ホーネッツのNBAスター、LaMelo “Melo” Ball選手が2021年の最優秀新人賞(ROTY)を受賞し、PUMA Basketballのブランド アンバサダーに任命されたのは、この2つをどちらも持っていたからです。ドイツに本社を置くPUMAも、Ball選手を始め、世界中の最速のアスリートたちに約75年にわたりシューズとウェアを提供するという実績を築くには、スタイルとパフォーマンスがどちらも必要でした。2021年に同社は、Ball選手と同様に優れた業績を上げ、北米の売上で社内記録を達成しました。その勢いをさらに伸ばすため、同社はその翌年に意欲的な収益成長目標を設定しました。
同社の北米地域において、この目標達成は、この地域のEコマース担当副社長Rick Almeida氏の言う「最高潮の瞬間」を捉えられるかどうかにかかっています。例えば、Ball選手のシグネチャー モデルであるバスケットボール シューズMB.01とMB.02のような、待望の製品の発売がこれにあたります。
残念ながら、2022年2月のMeloシグネチャー シューズの発売には大量のボットが集まり、同社のSalesforce Commerce Cloudの小売りサイトが数時間にわたってダウンしてしまいました。
「経験したことのない膨大な需要に直面しました。それは驚くべきものであり、当社の体制が整っていないことが露呈しました。それまでも小型のボットが常にあちこちで商品を買おうとしていましたが、今年の初めに水門が開いたようにボットが氾濫し、当時の当社のソリューションでは対応できませんでした」と、PUMAのテクニカル プラットフォーム オーナーであるJason Barney氏は言います。
この業界は、スニーカー ボット(別名シュー ボット)と呼ばれる、需要の高い限定品のシューズを人間の顧客が太刀打ちできない速さで買いあさる、再販業者のボットで有名です。「通常は1秒あたり400~500件のトランザクションで運用していますが、このときは1秒あたり数百万に達していました。つまり、通常の1万倍です。これにより、Salesforceプラットフォームがその日の大半の時間、事実上ダウンしていました」とBarney氏は言います。
サイトが稼働しているときも、PUMA製品ライン全体で将来的な収益につながる顧客との関係を築くという発売の重要な目標を、ボットは台無しにしました。Eコマース チームは、収益の損失から顧客の不満まで、あらゆる悪影響に対処できる答えを求めて奔走しました。同社の既存のボット対策ソリューションは、この状況に対処できるようには設計されていませんでした。製品のプロバイダとともにトリアージを試みた後、PUMAはより効果的なソリューションを求めてF5を採用しました。
バスケットボール優勝チームのポイント ガードのように、F5は喜んでアシストしました。
F5の専門家は、F5 Distributed Cloud Bot Defenseを試してみることをPUMAに提案しました。このエンゲージメントではまず、PUMAのカスタム ヘッドレス プラットフォームとの互換性を確認する概念実証(POC)を行いました。
「このソリューションが当社の既存のインフラストラクチャにどれほどクリーンに適合できるかと、こうした大規模攻撃の緩和にどれほど効果があるかを確認したかったのです」と、Barney氏は言います。
PUMAのWebサイト トラフィックのPOC評価を5日間行い、Distributed Cloud Bot Defenseは、5千万件を超えるトランザクションを評価しました。このソリューションは、それらの95%がボットによるものであると識別しました。カートの追加、配送先住所の更新、クレジット カード決済では、自動化されたトラフィックがさらに大きい割合を占めていました。これらの驚くべき数値には説得力がありました。その後数か月間、PUMAチームはF5サポートと連携してソリューションをカスタマイズし、シューズ発売時のボット トラフィックを軽減し、全体的なパフォーマンスとボットの隔離を調整しました。
この経験から、Almeida氏はF5を「導入時だけでなく継続的に裏方としてチームで当社を支えてくれる素晴らしいパートナー」と呼び、「そのおかげで当社はビジネスに専念できます」と述べています。
PUMA North Americaは、ソリューションの導入後、自動化されたトラフィックによってサイトのパフォーマンスが損なわれることなく、Meloシグネチャー ラインの追加を含め、需要の高いシューズをいくつか発売しています。
「私たちはサイトで販売もできない状況から、その状況を緩和することができました。このソリューションにより、新しいお客様に対してもロイヤル カスタマーに対しても、運用を続けることができるようになりました。現在では市場投入戦略と販売に専念し、お客様の期待に応えることができます」と、Almeida氏は言います。
「今ではシューズの発売時にボット攻撃を心配していません。ボットとの戦いは、現在進行形で進化していて、終わりがありませんが、以前のように眠れないほど心配することはもうありません。良いソリューションがあるからです」と、Barney氏は言います。
Distributed Cloud Bot Defenseのおかげで、より多くの人が、高値で売ろうとする再販業者ではなく、PUMAから直接、話題のシューズを購入できるようになり、顧客にも大きなメリットがあります。もちろん、サイトの可用性の向上は、他のPUMA製品を買おうとする顧客にとっても重要なことです。どちらの場合もPUMAにとって、強力なボット緩和対策がロイヤル カスタマー層の構築を後押ししています。
「これにより、当社は今後、市場においてブランドの需要が高まるあらゆる重要な瞬間に対応することができるでしょう」と、Almeida氏は言います。
Distributed Cloud Bot Defenseを導入する前は、攻撃とそれによって発生するサイト停止により、ITスタッフの生産性は大きく低下していました。「こうした大規模攻撃を受けると、すべてを中断してスタッフ全員で対応しなければなりませんでした」と、Barney氏は言います。サイトが機能していても、ボットを阻止しようとしたスタッフが、誤って一部の正規の顧客のトラフィックも止めてしまうこともありました。「このようなソリューションがなければ、基本的にモグラたたきのようなアプローチになるのです」と、彼は続けます。
現在、F5の対象を絞ったセキュリティは、PUMAにとって有益であるだけでなく、管理も簡単です。「私から見たら「設定したらあとはお任せ」ですが、F5チームは、絶えず攻撃ベクトルを見直し、当社の脅威緩和戦略に変更を加えて、ボットが進化してもそれを寄せ付けません」と、Barney氏は言います。
その後、チームはショッピング アプリケーションの保護にもDistributed Cloud Bot Defenseを導入しています。「当社の製品をどこで販売していても、お客様に素晴らしいエクスペリエンスを確実に提供し、さらに当社自体を守ることもできています」と、Almeida氏は言います。
また、「F5ソリューションは、当社の今後の成長に対する意欲に直接貢献してくれています」とも述べています。
こうした意欲に応え、アンバサダーのMelo Ball選手がブランドを盛り上げています。一方、Ball選手の初のNBA決勝戦、そしてその後も、PUMAがチャンピオンシップ レベルのパフォーマンスを維持できるように、F5 Distributed Cloud Bot Defenseが動的な攻撃をブロックしています。