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NFV - 実際の使用例- 今後はどこへ向かうのか?

回投稿されたブログは、F5ネットワークスのテクノロジー・エバンジェリストであるキショレ・パトナム(Kishore Patnam)のブログ投稿「NFV – Some Real Use Cases. Where are things all heading in the future?」を元に、日本向けに再構成したものです。

F5がかかわったコンセプト実証試験(POC)の大半で、かつ最も一般的な事例にはVNF as a Service(VNFaaS)、Service Chaining、vEPC、vCPE、およびvRANがあります。F5はお客様のPOCにおいて、VNFaaS、Service Chaining、およびvEPCの事例に積極的に関わっています。VNFaaSにはFirewall as a Service、Load Balancing as a Service、DNS as a Services、Policy Enforcement as a Service、DRA as a Service、その他があります。

Service Chainingはサービスプロバイダーが複数の付加価値サービスをチェーン化し、収益を生むサービスをエンド加入者に提供するための最も一般的で、最適な事例となってきています。サービスチェーンはオンデマンドで作成することができ、またオンデマンドで実行できるようにすることも可能です。サービスのチェーン化にはいくつかの手法が存在します。効果的と思われるのは「メタヘッダ」の設定と、すべてのVNFにトラフィックフロー中の次のサービスについてプッシュポリシーを設定することの2つです。IETF NSHとGeneveの2つの規格がさまざまなベンダー/コミュニティにより開発されており、近く製品化されるものと期待されます。F5はIETFにおいてシスコをはじめとするベンダーとの間にNSHに関する協力を積極的に進めており、Mobile World Congressではインテルブースにてインテル/シスコ/F5の合同デモを行いました。

慎重な、賢明な、しかし効果的なNFV導入

NFV導入とそのメリットの最大限の活用を望む多くのサービスプロバイダーは、自社のネットワークへのNFV導入を慎重に進めていて、同時に賢明、画期的で、かつ効果的な手段を見出しています。サービスプロバイダーが必ず必要とする条件のひとつに、既存のネットワーク運用には一切の影響を与えず、また加入者へのサービスやアベイラビリティを一切中断しない/劣化させないことがあります。これを第一の要件として、サービスプロバイダーの多くはNFVをネットワークやサービスインフラストラクチャのうちのミッションクリティカルでない部分に展開しています。これは、有料加入者のトラフィックをサポートする従来のネットワーク機器には影響を及ぼさない、新しく登場してきたモノのインターネット(IoT)ビジネスモデルのためのNFVネットワークインフラストラクチャを導入する、一部の大規模サービスプロバイダーで行われています。また従来の加入者にはNFVネットワーク導入が一切影響を及ぼさない、Mobile Virtual Network Operator(MVNO)ビジネスモデルをサポートするNFVトライアルなども行われています。しかし多くの通信事業者は一般的なタイプのサンドボックス内でNFVのテストを行い、重要な項目をすべて検証した後にはじめて既存ネットワークとの統合を開始しています。このサンドボックスタイプのアプローチにおいても、Gi-LANの仮想化、EPC(vEPC)の仮想化、エンタープライズCPE(vCPE)の仮想化、およびRANインフラストラクチャの仮想化など、テストは限られた範囲のものに留まっています。またVoice over LTE(VoLTE)などの新しいサービスをサポートする、Virtualized Diameter Routing Agents(vDRA)、vPCRF、およびその他の仮想化された制御プレーンネットワーク機能を導入するため、制御プレーン仮想化のイニシアティブも数多く行われています。

もうひとつ注意すべき重要な項目として、多くのサービスプロバイダーはNFVをSDNと共にテストおよび展開しようとしていることがあります。NFVとSDNを互いに補完的な存在であるととらえ、合わせて展開することにより多くのメリットが生まれると考えています。NFVは設備投資の削減と新規サービスの迅速な展開を可能にし、またSDNは運営コストの大幅な削減とネットワークリソース利用の最適化を実現すると考えられています。

F5はレイヤ4-7ソリューションのすべて、およびNFVとSDNの両方を展開できるハイブリッド型ネットワークアーキテクチャを提供し、サービスプロバイダーによる上記のシナリオのいずれか、あるいはすべてに対応することを支援することのできる位置付けにあります。

最後に - Dockers(ジーンズのブランドではありません)について聞いたことはありますか?これによるNFVへの影響は?

ここではContainer/Dockerのコンセプトについてある程度の知識を前提としています。これは通信事業者コミュニティでの最新の話題であり、米国を中心とした大手事業者はHypervisorではなくContainer/Dockerの利用を検討しています。標準化のための取り組みにおいてETSI/NFV-ISGが想定されているように、NFVはHypervisorだけには限定されず、非HV型ソリューションにも導入することができますが、通信事業者の多くはNFVのためのContainerテクノロジーの使用を真剣に検討しようとしています。Container(これはDockerの同義語として使用されることもありますが不正確な使い方です)の使用により、サービスプロバイダーはデータセンターインフラストラクチャの電力、規模、および設置面積をさらに削減しようと計画しています。Containerを推進する主な要因は、HVの必要と共に、HVテクノロジーのサポートに必要な管理インフラストラクチャの廃止であるように思われます。しかしContainerテクノロジーを管理とセキュリティの両面で有効に導入するにはDockerのような管理インフラストラクチャが必要であり、またContainerはいずれも複数の同じ区画に分割された同一カーネル内で動作するため、視認性をそれぞれのコンテナに分割するも求められることを通信事業者は認識しておく必要があります。

NFVの将来は?/Mobile World Congressでの展示

このブログシリーズの冒頭で述べたように、NFV導入はゆっくりと、ただし確実に起こっています。サービスプロバイダー、ベンダー、および規格制定コミュニティは共に、今後12〜24か月のうちにNFVを徐々に、かつ確実に展開するための「運用可能な状態化」に取り組んでいます。従来のPOC/トライアル試験は徐々に、サービスプロバイダーネットワーク内へのいくつかのセグメントへの展開に変わってきています。OpenStack、REST APIなどではオーケストレーションテクノロジーの融合が進むと予想されます。多くの通信事業者がL2-L7サービスへのNFVとL2-L3 VLANへのSDN展開の継続を予定しています。F5はまた今後NFVに関してContainer/Dockerテクノロジーについても発信する予定です。HypervisorとDockerテクノロジーとの比較や評価も行われ、サービスプロバイダーはそれに基づいてNFVへのアプローチを決定することになります。

2015年のMobile World Congressでは、NFVが世界中のさまざまなサービスプロバイダーによってどのように導入され、またオーケストレーションに伴う課題にどのように対処されているかが展示されました。多くのベンダーにより、ETSIの下で他のベンダーと共にすでに完了した、顧客によるPOCのデモも行われました。インテル、シスコ、およびF5の共同展示のような、NSHをベースとしたサービスチェーン化は人気を集めました。その他、スマートカー、スマートシティなど、NFV関連のIoT/IoEがあり、NFVを使ったIOTイニシアティブがこのためのインフラストラクチャとなります。またOpenStackやODLなどのオープンソーステクノロジーがVNFのオーケストレーションにどのように使用されるかも展示、さらにNFVとSDNと組み合わせたContainer/Dockerの初期的な展示も期待された。

Mobile World CongressのF5ブース(ホール5、スタンドG11)では、F5のソリューションがすべて展示され、サービスプロバイダーに対し、NFVのゴールである運用可能な状態化、および現在進行中のモバイルの巨大な進化に一歩先んじた状態にあり続けるためにどのようなサポートをするかを展示しました。

 

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