OpenStack
企業はプライベート クラウドの構築にOpenStackを利用し、サービス プロバイダは俊敏性向上のためのネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ（NFVI）環境にOpenStackを利用しています。OpenStack Neutronネットワーキング サービスは、基本的なロード バランシング機能を提供しますが、重要なアプリケーション デリバリ機能を備えていないので、アプリケーションのパフォーマンス、可用性およびセキュリティがリスクにさらされます。
F5とOpenStackの統合により、組織は、OpenStackクラウド環境でF5のBIG-IPアプリケーション デリバリ コントローラ（ADC）を利用できます。BIG-IP ADCは、パブリック、プライベートおよびハイブリッド クラウド環境におけるすべてのアプリケーションに一貫した可用性、パフォーマンスおよびセキュリティを提供します。F5 Private Cloud Solution Packageは、必要なBIG-IP ADC、コンサルティングおよび企業サポートなど、F5サービスをRed Hat OpenStackプラットフォームに導入できることが試験および保証されています。
メリット
クラウドの俊敏性
OpenStack Heatオーケストレーション テンプレートによりアプリケーション デリバリ ネットワーキングおよびセキュリティの包括的なL4-L7サービスの導入を自動化することで俊敏性が向上します。市場をリードするOpenStackディストリビューション、SDNおよびオーケストレーション ソリューションとの検証および保証された統合により、導入が加速化され、市場投入までの時間が短縮されます。
安心できるクラウド環境
NeutronおよびHeatテンプレートとF5アプリケーション デリバリ インフラストラクチャとの統合にオープンソース ライブラリを利用することで、実稼働環境のワークロードを確実に導入できます。NeutronのLBaaSドライバおよびGitHubのオープン ソースHeatテンプレートを利用してF5とOpenStackコミュニティとのコラボレーションを活用することで、クラウドでのアプリケーション サービスの設定および導入をカスタマイズできます。F5のHeatテンプレート ライブラリは、BIG-IP ADCデバイスでの厳格な試験および検証を受けています。
導入シナリオ
マルチテナントのNeutron LBaaSコア サービス
Neutron Load Balancing-as-a-Service（LBaaS）は、OpenStackのコア ネットワーキング サービスで、アプリケーション インスタンス向けに標準化されたロード バランシング サービスを提供します。これらのサービスには、さまざまなロード バランシング プラットフォームで一般的に使用される機能のコア サブセットが含まれています。F5は、テナント セルフサービスに使用される標準APIを介してサービスを提供する試験済みのサポート付きサービス オーケストレーションにより、拡張性に優れたL4-L7 ADCサービスをすべてのクラウド テナントに提供します。
F5のLBaaSv2プラグインは、TMOSベースのBIG-IPおよびVIPRIONハードウェアまたは仮想エディション（VE）デバイスでロード バランシング サービスをプロビジョニングおよび管理します。専用のF5マルチテナントADCを利用することで、クラウド アプリケーションの高可用性、運用上の戦略的制御点およびネットワーク パフォーマンスを維持しながら、負担のかかるネットワークおよびセキュリティ機能をオフロードできます。これにより、不要なコンピュート リソースの消費や仮想化されるネットワーク機能のスプロール化を回避できます。F5のLBaaS Enhanced Service Definitionsは、LBaaSv2 L7ポリシー機能を活用して、F5固有の機能を提供します。
Heatオーケストレーションを利用したシングル テナントの最新のネットワーキング サービス
F5は、クラウド アプリケーションの隣のBIG-IP VEを介してシングル テナントの高度なアプリケーション デリバリおよびセキュリティ ネットワーク機能を提供します。導入は、クラウド アプリケーション自体の導入に使用されたHeatテンプレートなどのコード オーケストレーション メカニズムと同じインフラストラクチャを使用します。BIG-IP iAppsテンプレート システムと組み合わせることで、必要なテンプレートおよびインスタンス固有の値を提供するだけで繰り返し利用できるアプリケーション デリバリの設定およびセキュリティ ポリシーを作成できます。Webアプリケーション ファイウォールなどの高度な機能にOpenStack Heatベースのオートスケーリングを実装します。Heatテンプレートを利用することで、アプリケーション ライフサイクルにおいてADC導入を実現できます。既存のアプリケーションをOpenStackに移行する場合でも、現在のアプリケーション固有のポリシーを維持できます。
ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ
通信サービス プロバイダ（CSP）および企業ネットワーク事業者は、OpenStackを利用してネットワーク機能仮想化（NFV）アーキテクチャに移行することで、新しいサービス デリバリ モデルおよび拡張性に優れたスケーリングを柔軟に最適化できます。CSPは、既存のネットワーク アーキテクチャにF5の仮想化ネットワーク機能を（BIG-IP VEを介して）シームレスに統合し、コストに見合った収益を上げ、管理を一元化できます。
OpenStackのパートナシップ
F5は、Red HatやMirantisおよびSDNパートナのCisco、PLUMgrid、Nuageとの統合について試験および保証しています。つまり、完全にサポートされ、実証されたOpenStackを安心して実装できます。
Mirantis
Mirantisは、OpenStackを実稼働環境に大規模に導入するときに必要になるすべてのソフトウェア、サービス、トレーニングおよびサポートを提供しています。F5は、Mirantis OpenStackでLBaaSプラグインを使用してプライベート クラウドの導入を簡素化できることを保証しています。
Red Hat
F5はRed Hatと連携して、LBaaSプラグインの活用によりOpenStack導入を加速できるプライベート クラウド ソリューション パッケージを開発、試験および保証しています。iAppを利用することで、Red Hat OpenStack Platformのコンソールを介してF5のアプリケーション デリバリ サービスをプロビジョニングできます。
F5とRed Hatによる開発およびアプリケーション デリバリの加速について（英語）
F5 Private Cloud Solution Package for OpenStackソリューションの概要（英語）
F5のアプリケーション デリバリ サービスをOpenStackに追加する
F5の高度なアプリケーション デリバリ サービスは、さまざまな導入およびオーケストレーション オプションを使用して、OpenStackクラウド アーキテクチャ向けに柔軟に設計できます。