F5 GLOSSARY

Web 2.0

Web 2.0とは、2004年にティム・オライリー(Tim O'Reilly)氏らが提唱した、Webの新しい活用スタイルを示す概念です。それまでのWebは静的なページが主流で、企業などが情報を一方的に発信する、いわゆる「壁新聞」的なメディアだったといえます。これに対してWeb 2.0は、情報の発信元を固定せず、ユーザ参加の拡大、リッチなユーザ体験、マッシュアップ、さらには集合知までも包括する、実に幅広いものでした。それだけにとらえどころがなく、マーケティング用のバズワードと考える人も多かったようです。

しかし現在(2016年)から振り返ってみれば、当時始まりつつあったWeb技術の新しい使い方を敷衍し、現在に至るWebの将来像を見通した考え方だったと言えそうです。この時から誰でもがWebを介して情報を発信できるようになってきたと捉えることができます。例えば当時すでに、ユーザ参加型の活用方法としてブログやSNS、リッチなユーザ体験を提供するものとしてGmail等が登場していました。またマッシュアップ可能なものの代表例として挙げられることの多いGoogle Mapsも、2005年に登場しています。技術的な側面から言えば、RSS(Really Simple Syndication)、XML(eXtensible Markup Language)、AJAX(Asynchronous JavaScript and XML)、SIP(Session Initiation Protocol)等が重要な役割を果たしています。ただし最近では、Web 2.0をいう言葉を聞くことは、少なくなっているようです。

Web 2.0の進展によって、インターネット上ではかつてないほどに膨大なデータがやり取りされるようになりました。またユーザの要求も高度化していきました。その一方でデータロスや災害、セキュリティ侵害がもたらすリスクも高まっています。

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