MXレコードとは「Mail eXchanger record」の略であり、外部ドメインからの電子メールの配送先となる「メール エクスチェンジャ」のホスト名を指定するための、DNS情報の1つです。
電子メールの配信は、同一ドメイン内(例えば企業内)であれば、そのドメイン内に配置されたメール サーバで行われます。しかし異なるドメイン間でメールをやり取りする場合には、メール サーバからメール サーバへと、メールを転送する必要があります。しかしセキュリティ上の配慮から、社内のメール サーバが直接外部とやり取りすることは好ましくありません。そのため多くの場合、社内メール サーバをファイアウォールの内側に設置し、外部とのやり取りが可能なDMZ(De-Militarized Zone)に、外部とのメールのやり取りを中継するメール エクスチェンジャを設置します。
このドメインに外部(異なるドメイン)からメールを送りたい場合には、まずこのメール エクスチェンジャにメールを送る必要があります。そこでDNSでは、各ドメインが用意しているメール エクスチェンジャのホスト名がわかるように、MXレコードを用意しています。
MXレコードには複数のホスト名を、優先順位付きで記述できます。つまり複数のメール エクスチェンジャを設置し、冗長構成を取ることが可能だということです。複数のメール エクスチェンジャが存在する場合には、優先順位の数値の小さいものの方が、優先順位が高くなります。複数設置してMXレコードを複数記述することでサーバの負荷分散にもなります。