L4スイッチとは、ネットワーク上でやり取りされるデータを中継する機器である「スイッチ」の一種です。スイッチは、どのプロトコル レイヤで動作するかによって、複数の種類に別れます。L4スイッチは、TCP等のトランスポート レイヤであるレイヤ4で動作します。
レイヤ4スイッチはデータ(パケット)を中継する際に、トランスポート レイヤに含まれているポート番号やセッション シーケンス番号等の情報の解析や書き換えを行うことができます。これによってネットワーク トラフィックの分散処理(ロードバランシング)や、帯域制御、セッションの最適化、WANアクセラレーション等の処理が実現可能になります。
スイッチにはこの他にも、イーサネット等のデータリンク レイヤで動作する「L2スイッチ(レイヤ2スイッチ)」や、IP等のネットワーク レイヤで動作する「L3スイッチ(レイヤ3スイッチ)」、HTTP等のアプリケーション レイヤまでカバーする「L7スイッチ(レイヤ7スイッチ)」があります。単に「スイッチ」といった場合には、L2スイッチやL3スイッチを指すケースが一般的です。L4スイッチとL7スイッチは単に通信データ(パケット)を中継するだけではなく、アプリケーション配信に関する多様な機能を提供できることから「ADC(Application Delivery Controller)」と総称されます。
F5はADC機能を装備した「F5 BIG-IP」を提供しています。