DNSラウンドロビンとは、1つのFQDN(絶対ドメイン名)に複数のIPアドレスを割り当て、トラフィックをこれらのIPアドレスに自動的に振り分ける、DNSサーバの機能を利用した負荷分散手法です。DNSサーバのゾーン設定によって、簡単に実現できるという特徴があります。
DNSラウンドロビンの設定を行うと、DNSサーバはDNSクライアントに対して、指定されたFQDNに割り当てられたIPアドレスの1つを返します。DNSサーバが返すIPアドレスは、アクセス毎に変更されていきます。これによってアクセス毎に異なるサーバへとリクエストが届くようになり、負荷分散が実現されます。
DNSラウンドロビンは手軽に導入できますが、以下のような問題点もあります。
このような問題があるため、DNSラウンドロビンを利用するサイトは少なくなりつつあり、その代わりに負荷分散装置を導入するケースが増えています。十分な機能と処理能力を持つ負荷分散装置を導入することで、より効果的な負荷分散と、耐障害性の確保が容易になります。
F5ではこのような負荷分散装置として「F5 BIG-IP Local Traffic Manager」を提供しています。