Diameter Routing Agent(DRA)は、3Gまたは4G(LTEなど)ネットワークの機能要素として、ネットワーク内の正しい要素間でメッセージをルーティングするためのリアルタイム ルーティング機能を提供します。DRAは、4G LTEネットワークにおけるDiameterシグナリング トラフィックの増加と複雑化に対処するため、3GPPによって導入されました。

3GやLTE、LTE-Advanced等、モバイル通信の仕様に関する標準化プロジェクトである「3GPP(3rd Generation Partnership Project)」では、ユーザーの通信をリアルタイムに制御するため、通信ルールや通信料の管理を行う通信インターフェースを規定しています。これらの通信はDiameterという認証プロトコル上で動作していますが、複数の課金プランや請求処理の統合、ポリシーベースの制御などをきちんと行うには、Diameterベースの各種機能を連携させる必要があります。

この種の機能としては、ポリシーベースでトラフィック制御を行うためのPCRF(Policy and Charging Rule Function)やPCEF(Policy and Charging Enforcement Function)、ユーザー情報を管理するHSS(Home Subscriber Server)等があります。これらの間で行われるDiameterシグナリングを制御・管理するのがDRAです。

複数のDiameterノードが存在する複雑なアーキテクチャを持つネットワークを適切に運用するには、DRAの選択が重要になります。通信事業者向けのDRA機能を実装した製品として、F5は「Traffix Signaling Delivery Controller (SDC) 」を提供しています。これはDiameterルーティング(DRA/DEA)やロードバランシング、インターワーキング機能(IWF)を1つに集約したプラットフォームであり、シンプルなネットワーク アーキテクチャを実現しています。

複雑なアーキテクチャと複数のDiameterノードを持つネットワークには、高度なDiameterコンテキスト ルーティング エンジンが必要です。ネットワークの複雑さに対処し、4G LTEのすべてのメリットを活用するには、高度なコンテキスト ルーティングが可能なDRAを選択することが不可欠です。

 

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