AWSとは「Amazon Web Services」の略で、Amazonが提供するクラウド コンピューティング サービスです。AWSは2006年7月にスタートし、その後急速な成長を続けてきました。現在ではAmazonの重要な事業の柱となっており、2016年1月にAmazonが発表した2015年第4四半期のレポートによれば、2015年末時点で全世界12リージョン/32アベイラブル ゾーンを展開し、1年間で722の新サービス/機能をアナウンスしています。
AWSは全世界に複数のデータセンタを持ち、これらが完全に独立した形で運用されています。これらのデータセンタが置かれている場所(地域)のことをリージョンと呼びます。またリージョン内は、障害発生時の影響を最小化するため複数のアベイラビリティ ゾーンに分かれており、同じリージョン内のアベイラブル ゾーン間は、低コストかつ低レイテンシでネットワーク接続できるようになっています。
リージョンは「米国東部」「米国西部」「欧州」「南米」「中国」「アジア パシフィック」といった11の地域で展開されている他、「AWS GovCloud」という米国政府機関を対象にした、より機密性の高い特殊なリージョンも用意されています。なお2011年3月には東京にもデータセンタが置かれ、「アジアパシフィック(東京)リージョン」としてサービスを提供しています。
AWSには非常に多岐にわたるサービスがラインアップされています。その中でも広く知られているものとして、スケーラブルな仮想サーバを提供する「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」、オンラインのストレージ サービス「Amazon Simple Storage Service(S3)」、リレーショナル データベースを提供する「Amazon Relational Database Service(RDS)」等を挙げることができます。これらのサービスは全てWeb APIで操作できるように設計されており、利用者が使いやすいGUIによるWeb管理コンソールも提供されています。